英語のモヤモヤ解決41-50




(Q41)

Don't keep the door open.とDon't leave the door open.の違いは?

Don’t keep the door open.とDon’t leave the door open.の違いを教えてください。
(山形県 摩周怜さん)


英語のモヤモヤ解決41
「ドアを(ストッパーを支うなどして)開けた状態にしておかないで」と「ドアを開けっぱなしの状態にしておかないで」の違いです

<keep A ~>と<leave A ~>はいずれも「Aを~の状態にしておく」と訳すため、使い分けが難しく感じられますが、大きな違いは「なんらかの働き掛けがあるかどうか」です。
<keep A ~>は、Aを~の状態に維持しておくための働き掛けが必要ですが、そういった働き掛けをしないでそのままの状態にしておくのが<leave A ~>です。
つまり、keep the door openは、ドアにストッパーを支う(かう)などの働き掛けをして開けた状態に保つことを意味しますが、leave the door openは既に開けっぱなしになっているドアをそのまま開いた状態にしておく、あるいは、入退室の際に開けたドアをわざわざ閉めず、開けっぱなしの状態にしておくといったイメージです。
仮に、一度開けるとゆっくり閉まっていくタイプのドアの場合、keep the door openにすることは可能ですが、leave the door openは状況的に不可能ですね。

では、ご質問の表現を比較してみましょう。Don't keep the door open.は、「ドアにストッパーを支うなどして開けた状態にしておかないで」→「無理にドアを開けておかないで」、Don't leave the door open.は「開けた(あるいは、開いている)ドアをそのままの状態にしておかないで」→「ちゃんとドアを閉めてね」というニュアンスです。


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(Q42)

I think that English is difficult.という文を音読するとき、thatの前と後のどちらで区切りますか?

I think that English is difficult.という文を音読するとき、次の①と②ではどちらの区切り方が正しいですか?
 ① I think that (間) English is difficult. 
② I think (間) that English is difficult.
私は①のように読みますが、英語の先生は「thatは接続詞だから、thinkでいったん切れ」と言います。
でもそうすると、「私はあの英語は難しい」となってしまうように思います。
(兵庫県 78さん)


英語のモヤモヤ解決42
I thinkで一呼吸置いて、that English is difficult.とします

一般的な文法のルールに従って区切る場合、
② I think (間) that English is difficult.のように、I thinkで一呼吸置いて、that English is difficult.とします。
なぜなら、that English is difficult(英語は難しいということ)が意味上の一固まりだからです(このthatは「~ということ」の意)。しかし会話には、絶対にここで区切らなければいけないというルールはありません。
例えば、I think ... と言ったものの、自分の考えをまとめきれていない場合は、I think thatまで言い、その後にuh ... (えーと)などで間をつなぐこともあります。
この場合、thatを先に言っておくことで、「これから考えを述べますよ」というメッセージになるからです。

まとめると、音読練習の際はI think (間) that ~、会話では、話をする時点ですでに意見がまとまっていれば、I think (間) that ~、意見がまとまっていなければ、I think that (間) ~で一呼吸置くことがあると覚えておきましょう(もっとも、文章が短ければピリオドまで一気に言うのがベストですが)。

ちなみに、I think that English is difficult.が「あの英語は難しい」を表す場合、thatを強調気味に言います。
「~ということ」を表すthatは弱く言い、省略されることもあります。


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(Q43)

There isとThere areの使い方について、単数名詞をいくつか列記する方法は?

There isとThere areの使い方について質問します。
There areの場合は複数名詞が続きますが、単数名詞をいくつか列記する際はどうしたらいいのでしょうか。
例えば、There is / are a tree, a road and a church in the street.の場合は、isとareのどちらを使いますか?
(岩手県 sattonさん)


英語のモヤモヤ解決43
単数名詞をいくつか列記する場合は、複数なのでThere areを使います

不特定のものや人について、「~があります」「~がいます」と言うときのThere is / There areは、続く名詞が単数なら<There is a+単数名詞.>、複数なら<There are+複数名詞.>と表します。
There is a library near my house.(うちの近くに図書館があります)、There are some cookies on the table. Help yourself.(テーブルの上にクッキーがあるから食べてね)という具合です。
このルールに従うと、a tree, a road and a churchは3つのもの、つまり複数なので、There are a tree, a road, and a church ...
とするのが文法的に正しいのですが、andで結ばれた複数の名詞は、最初の名詞が単数ならThere is、複数ならThere are にすることが会話ではよくあります。
a treeは単数なので、There is a tree, a road, and a church ... としてもOKです。
仮に、木が複数本ある場合は、There are trees, a road and a church ... となります。

ご提示の文はroadとstreetで「道」が重複しているので、There is a tree, some flower beds and a church on the road.(その通りには木が1本と花壇と教会があります)のようにするといいですね。streetは両側に建物が立ち並んだ「道」を指すことが多く、roadは建物を意識しない「道」を指します。また、in the streetはイギリス英語で、on the streetはアメリカ英語で多用されます。


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(Q44)

<get+形容詞>の使い方を教えてください

getの使い方がいまいち分かりません。
ネイティブがgetを多用しますが、例えば、I was tired.とI got tired.の違いは何ですか?
(東京都 Reinaさん)


英語のモヤモヤ解決44
<get+形容詞>は「~(の状態)になる」という状態や状況の変化を表します

<be動詞+形容詞>は「~(の状態)である」を表すのに対し、<get+形容詞>は「~(の状態)になる」という状態や状況の変化を表します。
例えば、I'm tired. は「(今)疲れている」という現在の体の状態を表します。
I was tired. だと「(そのとき)疲れていた」という過去の体の状態を表します。
一方、I got tired. だと「疲れている状態になった」、つまり「疲れた」となります。「疲れた」と「疲れていた」の違いに注意してくださいね。

getを現在形や進行形にして、次のように表すこともできます。
I get tired easily these days.(最近、疲れやすい)、I'm getting tired. Let's take a break.(疲れつつある[→疲れてきた]。休憩を取ろうよ)

他の例でもbe動詞とgetを比較してみましょう。

・I was hungry.(おなかがすいていた)
・I got hungry.(おなかがすいた)

・It's already dark outside.(外はすでに暗い)
・It's getting dark outside.(外は暗くなりつつある[→外は暗くなってきた])

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(Q45)

「~まで」と言うときの、until、till、inの違いを教えてください

「~まで」と言うときに、until、till、inの使い分け方が分かりません。
後に時間が来るときはinのような気がするのですが。
(神奈川県 Fishさん)



基本的にuntilとtillに違いはありません。inには「~まで」という意味はありません

まず、untilとtillから見ていきましょう。
これらはいずれも「~まで」という意味で、動作や状態がそのときまで続くことを表します。
I work until <till> eight every night.(毎晩8時まで働いている)を例にとると、「8時まで」働いている状態が続いていることを表していますね。
基本的に、untilとtillは同じように使えますが、節(主語+動詞を含む固まり)が続く場合は、untilが好んで使われます。
I stayed awake until my husband came back. (夫が帰宅するまで起きていた)という具合です。
untilに節が続くとき、未来のことでも動詞は現在時制になる点に注意してください。
I'll stay awake tonight until my husband comes back.(今夜は夫が帰宅するまで起きていよっと)

until / till と混同しやすい前置詞にbyがあります。
untilやtillは状態や動作があるとき「まで続く」こと、byは状態や動作があるとき「までに終わる」ことを表します。
byは次のように使います。I have to get back by five.(5時までに戻らないといけない)

さて、inについてですが、inには「~まで」という意味はありません。
後ろに数字が続く場合は主に、①「(今から)~後に」、
②「~の所要時間で」という意味で使います。
①は、I'll call you back in ten minutes.(10分後に折り返し電話します)、Will you wake me up in an hour?(1時間後に起こしてくれる?)のように使います。
②は、She mastered French in three years.
(彼女は3年でフランス語が自由自在に操れるようになった)、He can run 100 meters in 12 seconds.(彼は100メートルを12秒で走れる)



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(Q46)

thinkとsupposeの使い分け方を教えてください

thinkとsupposeはどのように使い分けたらいいでしょうか? 
suppose toの使い方がよく分かりません。
(北海道 normさん)



thinkは客観的判断による意見、supposeは推測的な意見を述べるときに使います

thinkとsupposeはいずれも「思う」という意味です。
thinkは自分の考えを述べるときの最も一般的な語で、よく客観的判断による意見に用います。
supposeは根拠や確信はないけれど、たぶんそうだろうと推測する場合に使います。
例えば、「彼の言っていることは正しいと思う」と言うとき、冷静な判断によるものならI think he's right.と言いますが、根拠はないけれどそうじゃないかな~と思う、というニュアンスならI suppose he's right.とします。

また、suppose toについても触れておきますね。
supposeはbe supposed to ~(~は動詞の原形)の形で用いることもあります。
「~する予定になっている」という意味で、be going toと似たニュアンスで使います。
His lecture was supposed to start at seven, but it actually started at seven twenty.(彼の講義は7時に始まる予定だったけれど、実際は7時20分スタートだった)という感じです。
Babies are supposed to cry.(赤ちゃんは本来泣くものだ)

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(Q47)

「少しだけしか~していない」はどう言いますか?

「私はこれしか食べていない」や「少しだけしか触っていない」など、食べた事実はあるけれど、「少しだけ」のときに否定ではないのに訳すと否定の文で作られてしまいます。こういう文はどのように作ればいいのでしょうか?
(東京都 Akabaneさん)



肯定文にonlyをはめ込んで文を作ります

まず、言語間のギャップを理解しましょう。
日本語では「~しか…していない」と否定語を使って表すのに対し、英語では「~だけ…した」と肯定的に表します。
この「~だけ…した」は、肯定文にonlyをはめ込んで文を作ります。

例えば、「私はこれしか食べていない」は「私はこれだけ食べた」と考えて、I ate only this.と表します。
「少しだけしか触っていない」は「少しだけ触った」と置き換えて、I touched only a little.のように表現すればOKです。

onlyを置く位置にも注意しましょう。
only(~だけ)は基本的に、それが修飾する語の直前に置きます。
例えば、I saw him.という文があるとします。
Only I saw him. だと「私だけが彼を見掛けた→私しか彼を見掛けていない(他の人は彼を見掛けなかった)」となります。
I only saw him.の場合は、「私は彼を見掛けただけだ→話し掛けたりはしていない」となります。
I saw only him.なら、「私は彼だけを見掛けた→私は彼しか見掛けていない(他の人を見掛けなかった)」となります。
onlyの使い方はお分かりいただけましたか?


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(Q48)

経験としての現在完了形はどう言ったらいいでしょうか?

現在完了形についてですが、I have eaten the cake.の場合、「私はそのケーキを食べてしまった(完了)」と「私はそのケーキを食べたことがある(経験)」の二つの意味があり混乱しています。
経験としての現在完了形はどう言ったらいいでしょうか? 
また、規則動詞の過去形と過去分詞形の見分け方も教えてください
(例:fried potato、 揚げたイモ or 揚げられたイモ?)。
(北海道 Toshiさん)



twice(2度)などの言葉を補って意味を明確にしましょう

have+過去分詞形で表す現在完了形は、「~してしまった」という完了を表すこともあれば、「~したことがある」という経験を指すこともあります(他に継続も表します)。
どの意味で使われているかは、文脈から判断します。
単独で用いる場合は、次のような言葉を補って意味を明確にすると良いでしょう。
I have already eaten the cake.(もうそのケーキを食べてしまった)、
I have eaten the cake twice.(そのケーキを2度食べたことがある)

fried potatoのfriedが過去形か過去分詞形かについても、前後の語句から判断します。
例えば、I fried some potatoes.のfriedはfry(~を油で揚げる)の過去形です。
直前に主語のI、直後に目的語のsome potatoesが続いているからです。
I have fried some potatoes.のfriedはfryの過去分詞形です。
現在完了形を表す<have+過去分詞形>の結び付きで判断できます。
Those potatoes were fried.(それらのジャガイモは油で揚げてあります)のfriedは過去分詞形です。
受け身を表す<be動詞+過去分詞形>の結び付きで判断できます。
fried potatoesが名詞として使われている場合は「油で揚げられた」という過去分詞形です。
I like fried potatoes.(油で揚げられたジャガイモ<→フライドポテト>が好きです)という具合です。
<過去分詞形+名詞>の固まりは「~された名詞」という意味を持ち、例えば、iced tea(冷たくされた紅茶→アイスティー)、boiled egg(ゆでられた卵→ゆで卵)など、さまざまな名詞として使われます。


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(Q49)

can't stop -ing / can't help -ingの明確な違いは何でしょうか?

can't stop -ing / can't help -ingの明確な違いは何でしょうか? 
スペースアルク内の例文に"I can't stop laughing."と"I can't help laughing."がありますが、どちらの方が「自分の意思に関係なく」やめられない、してしまう、という意味が含まれているのでしょうか? 
stopはやめたくてもやめられない動作、helpはしたくてしている動作、ということでしょうか?
(東京都 ゆひさん)



can't stop -ingは「すでに始まっている動作を止めようとしても止められない」、can't help -ingは「まだ始まっていない動作をついしてしまう」という意味です

can't stop -ing / can't help -ingは、いずれも自分ではコントロールできない動作について用いるため、使い分けが難しいですね。
辞書などに掲載されている和訳も、can't stop -ing(~するのを止められない、~せずにはいられない)、can't help -ing(~せずにはいられない、つい~してしまう)と似ているため、あまり見極めの手助けにならないかもしれません。

これらの明確な違いは、すでに始まっている動作を止めようとしても止められないのか、まだ始まっていない動作をついしてしまうのかという点です。
前者の場合はcan't stop -ingを、後者の場合はcan't help -ingを使います。laughingを例に取ると、すでに大笑いしている状況で、笑いを止めようと思っても止められない場合に、His joke was beyond funny. I couldn't stop laughing.
(彼のジョークは面白いなんてものじゃなくて、笑いがこらえきれなかったよ)などと使います。
「すでに笑っている時点」に自分がいて、こう表現しています。一方、彼の冗談を聞いた瞬間に吹き出してしまった状況なら、His joke was beyond funny. I couldn't help laughing.
(彼のジョークは面白いなんてものじゃなくて、思わず吹き出してしまったさ)などと使います。
始点は「笑う前」にあり、こう表現しています。

他の動詞についても、その動作が始まっている状況なのか、始める前に始点があるのかによって、can't stop/help -ingを使い分けてみましょう。


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(Q50)

I don't like it.に対して、Me, neither.と言えますか?

neitherとeitherの使い方がよく分かりません。
I don't like it.に対して、Me, neither.と言えますか?
(埼玉県 dorisさん)



否定文に対して同意する場合は、Me, neither.と言えます

自分も同じであることを伝えるときの「私も」を表す表現について説明しますね。
例えば、I like it.(私はそれが好きです)と言う相手に「私も(好きです)」と言う場合は、Me, too.と表現します。
これは、肯定文に対する「私も(そうです)」という意味です。
一方、I don't like it.(私はそれが好きではありません)と言う相手に「私も(好きではありません)」と言う場合は、Me, neither.と表現します。
これは、否定文に対する「私も(そうではありません)」という意味です。eitherを使って「私もそれが好きではありません」と言うなら、I don't like it, either.とします。
くだけて、I don't either.と動詞を省略することもあります。

まとめると、「私はそれが好きではない」という否定文に対して「私も(好きではない)」と言う場合、neitherを用いるならMe, neither.、eitherを用いるならI don't (like it,) either.とします。
ちなみに、neitherは[ニーザ~]と[ナイザ~]、eitherは[イーザ~]と[アイザ~]、それぞれ2通りの発音があります。
一緒に覚えておきましょう。





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