英語のモヤモヤ解決61-70

■英語のモヤモヤ 61

自分が既に知っている単語・表現と同じ意味かどうか聞く方法は?

英会話教室で習う単語・表現について、自分が既に知っている単語・表現と同じ意味かどうか聞くにはどのように質問したらいいですか? 
いつも"Same meaning?"を使っています。外国人の先生は理解して答えてくれますが、文法的に正しく聞くにはどう言えば良いですか? 
時々、"Can I say~?"も使いますが、他にバリエーションはありますか?
(大分県 T&Tさん)



まゆみが解決

Does it mean the same as ~? やWhat's the difference between A and B? を使ってみましょう

先生が理解して回答してくださるということは、意味が正しく伝わっている証拠ですから、コミュニケーションが取れているという点には自信を持ってくださいね。その上で、より積極的に質問できるように、きちんとした表現を覚えておきましょう。

Same meaning?(同じ意味?)は、代わりにDoes it mean the same as ~?(それは~と同じ意味ですか?)を使ってみましょう。
例えば、I know how you feel.(お気持ちは分かります)という表現を既に知っていて、I know the feeling.を習った場合、Does it mean the same as "I know how you feel"? と聞きます。
2つの表現をandでまとめて主語にし、次のように尋ねることもできます。
Do "I know the feeling," and "I know how you feel," mean the same?
また、What's the difference between A and B?(AとBの違いは何ですか?)を使って、What's the difference between "I know the feeling," and "I know how you feel"? という表現も覚えておくと便利です。

ご提示のCan I say ~? を使う場合は、Can I say "I know how you feel," instead?(代わりに、"I know how you feel."と言えますか?)や、Can I say, "I know how you feel," in the same situation?(同じ状況で、I know how you feel.も使えますか?)などと表現するといいですね。

ちなみに、I know how you feel. は「(私には経験はないけれど)お気持ちは分かります、同情します」、I know the feeling. は「(私にも経験があるので)お気持ちは分かります」というニュアンスで使います。




■英語のモヤモヤ 62
littleとかbattleのttの部分の発音のコツはありますか?

発音に関しての質問なので答えにくいかもしれませんがお願いします。
littleとかbattleのttの部分の発音が苦手なのですが、何かコツはないでしょうか?
(神奈川県 ngさん)


まゆみが解決

[t]の音を徐々に [d] や [l] に変えていく発音練習をしましょう

littleやbattleなどの[tt]の発音についてとのことですが、アメリカ英語に見られるlittleが [リロォ] 、battleが [バドォ] のように聞こえる発音のことでしょうか? ここではその解説をしますね。

littleやbattleなど、アクセントの直後に位置する語中の [t] は、アメリカ英語では [d] や [l]に近い音に変化します。
本来、littleは[リトォ] 、battleは [バトォ] のように発音しますが、いずれも直前のliやbaを強く発音するため、続く [t] が必然的に弱い音([d] や [l] に近い音)になり、[リロォ] や [リドォ] 、 [バロォ] や [バドォ] のようになります。

[t]の音を徐々に [d] や [l] に変えていく発音練習をしてみましょう。
littleなら、リトォ→リドォ →リロォ という具合です。
このとき、[リ] は強くはっきりと言いますが、[ドォ] や [ロォ]はクリアに発音し過ぎないのがポイントです。舌を口の真ん中あたりに位置させた状態で、もごもごっと発音する感じです。
[リドォ] と[リロォ] の中間の「どっちつかずの音」が出せれば、アメリカ英語にかなり近づいたと言って良いでしょう。

他にも、letter(手紙)、water(水)、heater(暖房器具)など、身近な単語で練習を重ねましょう。映画や教材用のCDなど、手本となる音声があれば、トコトンまねするのが一番です。





■英語のモヤモヤ 63

自分の得意なことを紹介するときに使える表現を教えてください

「自分で言うのも何ですが、私は~が得意です」の表現を教えてください。
自分の得意なことを紹介する場面で、自慢するような表現になっていないか不安です。
(海外 くちゃんさん)



まゆみが解決

基本的には前置きなしで、I'm good at ~.でOKです

日本では、自分や身内の話を得意げに話すと周囲から冷ややかに見られることがありますが、欧米では堂々と自慢話をすることが珍しくないため、「自分で言うのも何ですが」といった前置きをしないのが一般的です。
よって、基本的にはこのような前置きなしで、I'm good at ~.(~が得意です)と言えばOKです。
とはいえ、自慢げに聞こえたら不安という気持ちも分かります。
そんなときは、次のような表現で代用すると良いでしょう。

This / It might sound a little too proud, but ....
(誇らしげ聞こえてしまうかもしれませんが)
I don't want to sound too proud, but ....
(自慢げに聞こえたら困るのですが)
I don't mean to brag, but ....
(自慢するつもりはないのですが)

視点を変えて、Believe it or not,というのもいいですね。
「信じられないかもしれないけれど」「こう見えても」といったニュアンスで、事実とイメージにギャップがある事柄について話すときにピッタリです。
Believe it or not, I'm good at cooking. I'll invite you to dinner someday.
(こう見えても料理が得意なんですよ。いつか食事に招待しますね)という感じで使います。




■英語のモヤモヤ 64

「できる」と「can」との違いを教えてください

Can you speak Japanese? と尋ねるのは失礼だとか、I cannot swim.と言うと、何か身体的にあるいは他の理由で泳げないと思われると聞きました。
日本語の「できる」と英語の「can」との違いを教えてください。
(岡山県 todonomatsuさん)



まゆみが解決

canは主に、能力があって「~できる」を表します

日本語の「できる」と英語の「can」に大きな違いはありませんが、日本人は、「~しますか」「~しません」と表現するのが自然なときにもCan you ~? やI can't ~.と言う傾向にあります。
canは主に、能力や知識、体力があって「~できる」、条件がそろって「~できる」を表します。
相手の能力を意識する場合はCan you ~?(~できますか)、相手が習慣的にしている事柄かどうかなら、Do you ~?(~しますか)で尋ねます。
例えば、日本語を勉強し始めた外国人に、Can you speak Japanese? と尋ねるのは失礼とは言えません。
語学習得中の学生と分かっていて、日本語を話せるレベルに達したかどうかを尋ねているからです。
しかし、Can you speak English? と尋ねる場合は注意が必要です。母語が英語だったり、世界の共通語である英語を日常的に使っていたりする人は多く、能力を問う質問に違和感があるからです(外国人が私たち日本人に「日本語を話せますか?」と聞くようなものです)。
このような場合は、「能力」ではなく、Do you speak English?(英語を話しますか)とそのような「習慣」があるかどうかを聞くのが無難です。

I can't swim.は能力がなくて泳げない、つまり「かなづち」の場合と、医者に止められているなどの理由で「泳げない(状況にある)、泳いではいけない(状況にある)」のいずれも可能で、文脈からどちらの意味かを判断します。ちなみに、I don't swim.だと「泳ぎません(=泳ぐ習慣がありません)」という意味になります。Can you swim? と聞かれて、I can swim but I don't swim.(泳げるけれど普段は泳がない)と答える人もいるでしょう。

これに関連してもう一つ。お酒に関して、日本人は「飲めますか?」と聞くことが多く、これを直訳して、Can you drink? と表現しがちですが、Do you drink?(お酒を飲みますか)と表すのが自然です。
また、「飲めない」と言う場合、I can't drink.だとドクターストップがかかっているなどの理由で「飲めない(状況にある)」ことを指すので、飲む習慣がない場合は、I don't drink.としましょう。

他にも、外国人に「刺身は食べられますか」や「箸を使えますか」と尋ねる場合は、Can you ~? 以外の表現を用いるのが無難です。
これらは、能力ではないからです。

Do you eat sashimi? (<習慣的に>刺身を食べますか)、Have you ever tried sashimi?(刺身を食べたことはありますか)、Do you know how to use chopsticks?(箸の使い方は分かりますか)という具合です。
仮に、Can you use chopsticks?(箸を使えますか)と尋ねると、I don't know. I've never tried.(分かりません。まだ使ってみたことがありませんから)といった答えが返ってくるかもしれません。このように、日本語では「~できますか」や「~できません」と表現することが多くても、英語では能力を尋ねているのかどうかを意識して、表現を選ぶことをお薦めします。




■英語のモヤモヤ 65

Nice to meet you, too. を略してYou, too. と言えますか?

初対面のとき、Nice to meet you. にはNice to meet you, too. と返すのが普通ですよね。
でも、それを略してYou, too. という言い方は可能ですか? 
You, too. だと話がかみ合わないように思うのですが、あるイギリス人の英語教師は正しいと言っています。
(栃木県 ちゃびーさん)



まゆみが解決

You, too. も可能ですが、フレンドリーな感覚で使うくだけた表現です

初対面の相手と、A「初めまして(お会いできてうれしいです)」B「こちらこそ(お会いできてうれしいです)」とあいさつをする際、下記のいずれも可能です。

【会話例1】
A: Nice to meet you. 
B: Nice to meet you, too.

【会話例2】
A: Nice to meet you.
B: You, too.

【会話例2】のYou, too. は、(It's nice to meet) you, too. の( )の部分が省略されています。
フレンドリーな感覚で使うくだけた表現です。
文法的には合っていますが、初対面の相手やビジネスシーンなどでは略式を避け、
【会話例1】のようにきちんと全文で表現するのが無難です。

ただし、別れ際の“相手への気遣い表現”に対して「あなたもね」と言う場合は、初対面かそうでないかにかかわらず、
You, too. で返すのが自然です。
(例)A: Take care.(じゃあね、気を付けてね)
B: You, too.(あなたもね) /
A: Have a nice day.(良い一日を)B: You, too.(あなたもね)




■英語のモヤモヤ 66

I worry about .... とI'm worried about .... の使い分け方を教えてください

Don't worry! という表現から、worryを動詞だと思って I worry about ....
と使用してきましたが、友達はI'm worried about .... だと言います。
調べたらどちらも正しいようですが、どうやって使い分けたらいいですか?
(京都府 Nanakoさん)


まゆみが解決

常に気になっていることならworry about ~、今心配に思っていることならbe worried about ~を使います

I worry about ….とI'm worried about ….は文法的にどちらも正しく、次のように使い分けます。

worry about ~
・「~のことを心配する」(動作)
・「~のことを(常に)心配している」(状態)

be worried about ~
・「~のことを(今)心配している」(状態)

これらの訳からも分かるように、「~のことを心配する」という動作には、worry about ~を用います。
Don't worry.(心配ないよ)、Thank you for worrying about me.(心配してくれてありがとう)、You should worry about yourself.(<人のことなど心配しないで>自分の心配をしたら?)という具合です。

「~のことを心配している」と状態を表す場合は、常に気になっている事柄ならworry about ~を、今心配に思っている具体的な事柄ならbe worried about ~を使います。
I'm worried about the test results.(検査の結果が心配だ)や
I'm worried about tomorrow's weather.(明日の天気が心配だ)
などは今心配していることなのでbe worried aboutで表すのが自然です。
健康や将来などに対する不安は、常に気になっているのか今気になっているのかによって、
I worry about my health<future>. /
I'm worried about my health<future>.
のいずれも可能です。



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■英語のモヤモヤ 68

どうしたらネイティブのような英語を話せますか?

カナダに留学中です。ネイティブのように、きれいな英語を話したいのですが、なかなかできません。
その理由の一つとして、日本人特有の、強弱のない英語を話してしまいます。
例えば、ネイティブは、one of を[ワン オブ]と発音しないで、[ワナブ]のように発音します。
他にも、in itやon itを [イニット][オニット]と発音するように思います。このような、前置詞や短い音の連結や、連結することによって音が多少変わってしまうものなどはどのように学べばいいでしょうか? 
そろそろ日本人っぽい英語から抜け出したいです。
(海外 しおしおさん)




まゆみが解決

文字で見る発音より、耳から入ってくる発音をまねしましょう

「意識」と「まね」に尽きると思います。
私はアメリカ留学中にこの2点をかなり心掛けて、現地の人に褒めていただける程度の発音を身に付けました。
英語は、音が連結したり、脱落したり、あるいは、変化したりする言語です。

特に、アメリカやカナダで話される英語はイギリス英語と比べて、その傾向が強いと言えます。
せっかく留学しているのですから、文字で見る発音より、耳から入ってくる発音を意識的にまねするようにしてください。
そうすると、単語の結びつきによって、連結しやすい音や脱落しやすい音の傾向が見えてきます。
例えば、look atは[ルックアット]ではなく[ルッカッ]と聞こえます。take itは[テイクイット]ではなく、[テイキッ]という感じです。
このように<子音+母音>は連結しやすい、後ろに母音が続かない場合の[t]は促音の[ッ]になりやすいといった特徴が見えてきます。
さらには、internationalが[イナナーショナォ]と聞こえたり、get itが[ゲリッ]、cut it outが[カリラゥ]、Hang in there.が[ハンギンネア]と聞こえたりするなど、文字で見る英語と耳から入ってくる発音にかなりギャップがあるものが存在することも分かります。
とにかく、聞こえたとおりにまねすることが大切です。

また、抑揚をつけて話すことも意識しましょう。
日本語は比較的平坦な言語のため、英語でもそれを引きずってしまう人が多いようです。発音もイントネーションも、できれば顔の表情やジェスチャーもとことんまねするくらいの気持ちが、ネイティブ英語に近づけてくれます。
身近な人でも有名人でも、「この人の英語ってすてき!」と思う模範例があれば、その人の物まねをするのも効果的ですよ。





■英語のモヤモヤ 69

全否定の文が、部分否定にもなることはありますか?

I didn't take Tom to swim in the pool today.は全否定で、My father does not always walk to work.は部分否定であると習いました。一つ目の文は部分否定にもなりませんか?
(滋賀県 テルマとマテルさん)


まゆみが解決

強調する語句の有無や文脈によって部分否定になり得ます

基本的には、1文目は「今日、私はトムをプールに泳ぎに連れて行かなかった」という全否定、2文目は「父はいつも会社まで歩いて行くとは限らない(=歩いて行かない日もある)」という部分否定で正しいです。
全否定は、「~ではない」という全体的な否定を表し、部分否定は「~というわけではない」という部分的な否定を表します。
部分否定は通常、notの直後にalways(いつも)、all(すべて)、every(どの~も)、both(両方の)、completely(完全に)などの「全体」を表すような語句が続き、not always(いつもではない)、not both(両方ではない=どちらか一つだ)のように使います。
まれに、All that glitters is not gold.(光る物が必ずしも金ではない)のようにnotがallの直前に来ていない文もありますが、これは、ことわざなどの慣用表現として定着しているもので例外です。

さて、「I didn’t take Tom to swim in the pool today.が部分否定になるのでは?」という点についてですが、部分否定になり得ると言えます。
会話では、普通に言えば全否定の文でも、否定したい語句を強調することで、そこを部分否定にすることができます。
例えば、 Iを強く言えば、「私」は連れて行かなかった=他の人が連れて行った、となります。
Tomを強調すれば、「トム」を連れて行かなかった=他の人を連れて行ったことを表し、to swimを強調すれば「泳ぎに」連れて行ったわけではなく、他のことをするために連れて行った、となります。
また、前後関係から部分否定だと判断できる場合もあります。
まとめると、基本的には全否定となる文でも、強調する語句の有無や文脈によって部分否定になり得る、ということです。




■英語のモヤモヤ 70

「物心ついたころから」は、どのように表現しますか?

外国人からの「日本人はなぜピースをするのか?」という質問に、「物心ついたころからしていた」と答えたいのですが、どのように表現するのか分かりません。
教えてください。
(大阪府 とまとさん)



まゆみが解決

「物心」は、説明的に表現します

英語には「物心」にぴったりな言葉がないため、説明的に表現します。
「物心ついたころから」は、例えば、ever since A can remember(Aが思い出せるとき以来ずっと)と表すことができます。
ever sinceは「~以来ずっと」という意味で、Aには「人」を入れます。
We’ve been making peace signs at the camera ever since we can remember.(物心ついたころから、私たちはカメラに向かってピースサインをしていました)という具合です。

他にも次のような表現が可能です。
ever since A was old enough to think for himself / herself(Aが自分で考えられるような年頃になってからずっと)、ever since A was old enough to understand things(物事が分かる年頃になってからずっと)、ever since A reached the age of reason(道理の分かる年齢になってからずっと)などがあります。
最後の表現は少し硬い印象です。ちなみに私なら、… at the camera for no reason since childhood.(子どものころから<=物心ついたころから>特に理由なくカメラに向かって…)と表します。







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