シン・ゴジラで散々 石原さとみの“英語”外国人の評判は?



 映画「シン・ゴジラ」は大ヒットしているが、日系アメリカ人役を演じた石原さとみの英語力は酷評されている。
ネットを中心に「英語のセリフは外国人に吹き替えてもらった方がよかったんじゃね」
「聞いていて恥ずかしくなった」
「日本語のセリフにわざとらしく英語を交ぜてくる感じで、ルー大柴みたい」
と散々だ。
英語ネーティブの設定には無理があるということらしい。そこで、都内で英語を母語とする外国人に話を聞くと、意外な答えが返ってきた。
コンサル企業に勤めるカナダ人男性(来日1年)は、「発音がおかしいと思うシーンはありませんでした」として、こう言う。

「そもそも英語の発音に対して『ネーティブ』の基準は曖昧です。
例えば、アメリカ英語とイギリス英語では、発音やイントネーションが異なります。
カナダでは、英語のほかフランス語や中国語を使う人も多く、それぞれの民族で英語のイントネーションが少しずつ違う。
発音がネーティブかどうかではなく、みんな、伝わればいいという感覚です」

“英語弱者”の日本人ほど、英語のネーティブ感にこだわり過ぎているという。
英会話教師の米国人女性(来日5年)も同調する。

「石原さんの英語は自然でした。
『完全に米国人の英語か』といわれると、少し違います。
でもそれは、日本語でいうなら、“標準語と違ってなまりがあるかな”くらいのこと。
日本人は細かい発音を気にし過ぎ。そういうことを気にしなくなれば、本当はもっと話せるはずです」

■ルー大柴的な発音は正解

 では、どうやって発音すればいいか。英会話教師のポイントは3つだ。

@大きな声で単語をつなげて話す

 ネット住民は袋叩きにしたが、これぞ外国人が自然に聞こえたツボ。
「小さな声だと抑揚がなくなり聞きづらいので、大きな声で『聞いてください』とアピールするのです。
単語を切らずに、なるべくつなげて発音すると、相手に伝わりやすくなります」

A動詞の部分を強く発音する

 抑揚のつけ方は、法則がある。

「『I』や『You』などの主語を軽く発音し、次の動詞をしっかり発音すればいいのです。

『don’t)』などの否定の単語が入るときは、動詞より否定の言葉を強くします」

B「○ット」系で言葉をつなげる練習を

 例えば、get、putをカタカナで書くと、「ゲット」「プット」となるが……。
「小さい『ッ』は無視して発音せず、語尾の『t』を弱く発音しながら次の単語へつなげるイメージです」

「get out」なら「ゲダウ」→「ゲラウ」、「put it」なら「プディット」→「プリット」など。ラッパーがチェケラーと歌っていたように軽い気持ちで単語をつなげて話せばいい。

「長い文章を作ろうと考えて間を空けるより、頭に浮かんだ単語を短くつなげて堂々と話した方が手っ取り早く通じます。堂々と勢いよくです」

 ということは、ルー大柴的な発音は正解。
エクスペリエンス(体験)しながらグローイングアップ(成長)していけばいいんです。


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